シャニ

頭からっぽ

  艦が海上へ出てはや数日。せっかく運び込んだ試験段階の支援兵器の評価は、予報の外からやってきた雨天や強風のために満足に進んでいなかった。そのせいでMAやMSとの連携の確認も同様に滞っているどころか問題点が増えていき。工数を増やし…

蜂蜜

  奪われたのは動きと呼吸だった。 いつの間にやら寝返りを打っていたのか、視界にはベッドの天板ではなく壁が広がっている。唯一自由な視線を下げ、体を縛りつけるようにお腹に巻きついているものを見下ろした。その正体にうっすら気づいている…

サイコロでつくった本

 自分へのクリスマスプレゼントっぽくしたくて、発行日を今年のクリスマスイブにしました。かつ初のR指定本。 9人分のイラスト&短編ができあがったときは達成感がものすごかったです! 自分の好きなお相手&性癖が詰まってる~! 表紙上:オルガ、シャ…

過去

  小さなころのある日、突然に死を理解した。きっかけはテレビ番組か、絵本か。そんな細かいことは忘れてしまったけど、母に泣きついたのは覚えている。「お母さん死んじゃやだ」 死なないわ、そう言って優しく頭をなでてくれる母の膝にいつまで…

ネギトロ軍艦

 「あいつら今どのあたりだ?」「ついさっき校舎出たってさ。シャニはいったん部屋に戻って、はまっすぐこっちに来るって」「ったく時間かかりすぎだろ」「先食べ始めちゃおうよ。僕たまごー」「茶でも入れるか……」「そういえば、俺たちのことき…

カルテット

  寝たふりをするとどうしても目元に力が入る。自覚はあっても続けなくてはいけないシチュエーションがあるだなんて思ってもみなかった。まぶた越しの暗がりに突然灯された暴力的なほどまぶしい照明は、薄目を開けて周りの様子をうかがうことすら…

正攻法

  彼女は廊下で転びそうになったところをあの教師に助けられたらしい。その場面に居合わせなかったことは痛いが、幸いでもあった。 がどんな表情で彼を見上げたのか知りたくなかったから。「ムラクモ先生ってかっこいいよね」 どこか嬉しそうに…