おまじない
生まれたての子猫ほど。そんな風に小さくて無力に見えても呪いは呪い。それがいくつかさんの部屋に集まるのを見て最初は驚いた。しかし当の本人は自覚があるのかないのか既に対策を講じていて。お邪魔します、を控えめに投げかけても返事がないのは織り込み済…
呪術短編順平
脇道レビュータイム
あらすじ 順平とは海外ドラマも観てみることにしました あらすじ終わり「ふたりでLUCIFERの第一シーズンを完走した感想をどうぞさん」「伊達男っていいねぇ……」「さん……!」「待ってよ待ってよ、ルシファーがかっこいいって話をしてるんだよ」…
呪術短編順平
力試し
十回挑んで、一度も勝てなかった。歯が立たないとはまさにこのこと。「えっと、本気出していいんだよ……?」「本気だよー……」「えぇ……」十一回目もあっさり捌かれ、地上波初放送アニメを待つ暇潰しの腕相撲大会はこうして幕を閉じた。普段の筋トレの成果…
呪術短編順平
テセウス
新鮮なレタスに目を細めるさんも、嬉しそうにサンドイッチをかじるさんも、もうどこかへ行ってしまった。ささやかな昼食会は今や静寂に沈み、どこかで鳥がさえずるのすら聞き取れる。「僕があなたの骨格になれたら」 頬骨をなぞってこめかみへ。両手で柔ら…
呪術短編順平
ご愁傷様
暗い空の下で、花が咲くような明るい色が跳ねる。その正体、にわか雨から逃れるパステルカラーのパンプスに雫が散るのが見えた。小走りになるさんは僕を目に留めるなりぱっと笑顔になって屋根の下に滑り込む。「ぎりぎりだったね……入って、温かい飲みも…
呪術短編順平
ことばは届かなくていい
寝返りを打つ間に寄ってしまったタオルケットを抱きしめて口元に持っていく。眠るさんの、恐らくは限られた人間しか知らない癖だった。 ぬいぐるみといっしょにくるまれる小さな子のようで可愛い……と面と向かって口にするのは何となくはばかられて、言わ…
呪術短編順平
低血糖
あんなにも圧のある「は?」を聞くのは初めてだった。電話越しとはいえよりによって順平くんの声でなんて聞きたくなかったのに、なんて悲観はすでに意味はなく、こうして包丁が勢いよく下ろされる豪快な打音を前に椅子から立ち上がることもできない。「どう…
呪術短編順平
オーバードーズ
小首を傾げる仕草に揺れる髪は柔らかく肩に流れる。その瞬間にも感じたから決して気のせいではなかった。香水はおろか花の名前にも疎い身では詳しく表現するすべを持たない、甘くて涼しげな香りは間違いなくさんのものだった。気づかず黙っていたのを不思議…
呪術短編順平
サラダボウル
「小学生のころの国語の教科書に乗ってた覚えがあるんだ。病気のお母さんのために女の子が大きなサラダを作ってて」「いろんな動物が助けてくれるやつだ?」「あ、それだよ! さんも読んだことあるんだね」弾む会話は、しかしふたりして視線を手元に向けてい…
呪術短編順平
デイドリーミング
空気をかき乱していた雷鳴に似た稼働音はふと途切れ、唐突な無音に聴覚が混乱する。開けるのを躊躇っていたドアには微かな隙間があるが指を差し込む気にはなれず、ドアノブを慎重に掴んで引いた。 きぃ、と軋むのは蝶番で、ぱらぱらと降ってくる埃と木屑…
呪術短編順平
陥落レビュータイム
あらすじ……おや!? の ようすが……!あらすじ終わり「順平くん! デッドプールはいいね!」「落ちたね」「順平くん?」「何でもないよ。さんがバイオレンスアクションの魅力に気づいてくれて嬉しいな」「ただただグロテスクなだけじゃなかったんだね」…
呪術短編順平
消沈レビュータイム
あらすじ 順平の部屋に集まったふたりですが数分無言が続いていました あらすじ終わり「順平くん昨日は幸せをつかむ歌観たんでしょ、ホームコメディって聞いたことあるけど……」「さんだってアイ・ソー・ザ・ライトやっとレンタルできたって喜んでたのに…
呪術短編順平