RE!短編:雲雀

突発RPGーR

 ※異世界注意    自慢の角は大ヤギのよう。自慢のしっぽは悪魔のようと皆が恐れる。それもそのはず、わたしは全魔族がひれ伏す偉大な魔王だ。 この前だって、無謀にも挑んできた勇者たちを雷で丸焦げにして追…

突発RPG

※異世界注意  愛用の軽鎧と、王から賜った剣。ふたつがあればひとりぼっちの冒険もこんなに心強い。 王国の人間を震え上がらせる恐ろしい魔王がいるというこの城は草原の先、岩山に造られている。冷たい空気を振り払って、薄暗い大理石の大広間…

やっと優位に立てる と思ってたゲームブック

★はじめに★ この章は選択肢リンクを選んで先のページを読み進めるタイプです。次へ #0 ここまでのあらすじ は手錠で遊んでいたらうっかりキョーヤを捕縛してしまった! 謝り倒そうと思ったけどむしろこれはチャンスかも? あらすじおわり「何で嬉し…

監禁ゲームブック

★はじめに★ この章は選択肢リンクを選んで先のページを読み進めるタイプです。次へ #0「。君は」 深刻な視線を正座で受け止めるしかない自分が情けなかった。開け放たれた窓を閉じ、重ねてカーテンもぴたりと閉め切った手は次いで、ベッドの上で固くな…

クマ

  衣装ケースを開け冬物を当たろうとした手は、偶然それの裾を引っかけていた。ハンガーごと持ち上げてみるとわずかな重みがある。ブラウンの毛皮、白いお腹、丸い尻尾。 去年家族に買ってもらった大好きなテディベアのキャラクター、その着ぐるみパジャマ…

処刑

 ふたつ、とその口は言った。わたしを捕獲連行したあげく手錠で棚に括りつけた犯人が床に膝をつくと同時に、低い雷鳴がお腹にまで響いてくる。 合わせられた視線はそれに揺らぐことはなくて。「ふたつも君は間違いを犯した。その償いをしてもらうよ」「許し…

教育的指導

 応接室の整理を手伝って早一時間。備品棚に収められていたガムテープやメジャーを元に戻そうとして気づいたのは、奥に押しやられるようになっている一冊の本だった。思い切り腕を伸ばしてなんとか取り出すとそれは記録写真の冊子で、卒業アルバムとは違った…

熱がふたつ

 頭。背中。両脚。お腹。腰。 全部、痛くて熱かった。 寝返りをうって隣を窺うことすら苦痛に思えて、こぼれそうになる声をやっとのことで飲み込む。わたしをタオルケットでお包みにした相手はやっぱり目を覚ましてしまい、突然身じろぎし出したこちらを寝…

微熱のおかげ

「あー、あー、あー」 高く、低く、高く。どんな声も鈍い違和感とともに掠れるのを聞き逃されることはなかった。わたしの前髪を上げる手は冷たい。それとも、わたしの額が熱いのかもしれない。「夏風邪」「そんなぁ」「扇風機のつけっ放しのせいだ」「ちゃん…

僕がドラキュラ

 ※流血注意 やや荒々しく閉じられた応接室のドアの手前には苦虫を噛み潰したような表情がある。のんびり靴を脱いで腰かけていた姿勢を正してしまうくらいにはびっくりして、とっさにことばが出てこない。「今度は諸悪の根源を咬み殺してきた」 吉報とは裏…