静謐を破って
喉元から離れていったのが温もりだとわかった瞬間、目を開いていた。いつの間にか眠っていたのか、それとも意識があいまいになっていたのか、どちらなのかはわからないけれど。 キョーヤは隣に横たわって、身を乗り出していた。その背後には隙間から黒を透…
RE!長編02-02雲雀
百年続くもの
手を引かれて帰り道を歩くのを邪魔するものは何もない。それなのに考えがまとまらなかった。頭の中が真っ白になるとはこういうことだ、そう実感できるほど、思考は文字にも絵にもならない。 ボンディングって、何なんだろう。 センチネルとガイドの間に結…
RE!長編02-02雲雀
傷口に赤い糸
それは前置きや世間話が挟まることなく、単刀直入のお手本のような流れだった。「お前、ガイドなんだよな?」 かたん、と、入り口の方から軽い物音。ひとりが図書室を出ていく姿が視界から消え去る。 無音。何も、返せなかった。 ガイドであることは秘密…
RE!長編02-02雲雀
訪れないラハイナ・ヌーン
図書室には、なんとか庁から配られたパンフレットが数部置いてある。「センチネルとガイドについて」 当時はニュースで大々的に報じられた直後だというのに、周知活動が下火になっていた時期もある。ほとんどが他人事だと思っていたから。けれどこの裏面に…
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